進振りを雑多に振り返る

初めまして

初めまして、松屋と申します。普段はくだらない内容と虚言のツイートを脊髄反射で垂れ流しにしており、フォロワーの方々に対してはタイムラインの邪魔をしていて申し訳ない気持ちでいっぱいです。そんな私ですが、少し思い立ったので進振りについて雑多に振り返ろうかと思います。読んでも得られる物はないと思いますが、こんな人間もいるんだなと誰かが何かを思ってくれたら意味くらいはあったのかなと思います。

※先に断っておきますと、基本的に現在所属している薬学部には満足しております。他のところにも行ってみたかったなと言う気持ちはありますが、それは薬学部に対するネガティブな感情ではないことをご理解ください。

B3の夏

振り返ればもう3年生の夏になります。先日祖父母宅に行った時に「あんたこの間東大に受かったじゃない。」と言われましたが、本当にそう思います。楽しい…と言うより濃い時間はあっという間に流れるんでしょう。よく考えれば自分は体が弱く(そして心も弱かったと思います)、まともに学校に1年間、いや2年間も通ったのなんて小学校以来初めてで、大きくなってから初めてしっかりと学生をやった波乱万丈の2年半と言えるのかもしれません。自分で振り返ってその事実に今驚きましたが、そりゃあ確かに阿部寛も文字通り顔負けの濃さですね。いや、知らんけど。

 

さて、一年前を振り返ると、2S1タームも終わり週3コマだった私は暇を持て余し、考える時間だけは無限にあったので進振りでそれはそれは悩んでいました。

と言うわけで、こんな雑なイントロで恐縮ですが、この記事では私の大好きな進振りの思い出について雑多に振り返りたいと思います。

気持ちの移り変わり

現在は薬学部に所属している私ですが、入学当初は理物志望でした。元々得意な科目が存在しなかった私が、かろうじて受験科目でちょっとだけできたのが物理だったと言うただそれだけの話で、理物だと適当に言っていました。今思えば無知も甚だしいですが、そもそも「理学部は理科二類だ」と言う勘違いをして理科二類に願書を出したくらいなので、そんなものでしょう。

 

そんなこんなで理物に行くぜと意気込んでいた私ですが、大学に入ってから勉強するにつれて「物理、めんどくね?」と言う気持ちが次第に強くなり、夏前ごろには「なんか違うなぁ〜」と言う気持ちになりました。大学生あるあるらしいです、悔しい。

 

そんなこんなで次に意識し始めたのが「工学部社会基盤学科A」でした。うーん、だいぶ変わりましたね、何があったんでしょう。これは簡単な話で、私が高二の終わりまで京都大学の工学部地球工学科を目指していたと言う名残から目指しました。私の先輩が地球工に所属していたのですが、その行動や姿勢に非常に感銘を受け、自身も土木系から何か社会に貢献できないかと考えていました。そう言うわけでシャキを目指していたのですが、1Aで履修した社会システム工学基礎Ⅱ、及び2Sでとった社会基盤工学科の主題科目の履修を通じて、これまた「なんか違うなぁ〜」となってしまいました。

 

路頭に迷いました。2Sにして行き先がなくなってしまいました。進学情報センター、上クラの先輩、研究室、各学科の事務など、いろいろなところに話を聞きに行くも、どれ1つとしてしっくりきませんでした。「どこも別につまらなくはないんだろうが、他に存在した自分の未来を殺してまで選択する価値があるとは思えない」と言う袋小路に陥ってしまい、こうなってしまってはもはや駒場の米津玄師、どこにも行けやしないのに夢見ておやすみでした。

 

薬学部vs教養学部

満を辞して薬学部の登場です。地味に1Aくらいから意識していました。理由というほど大それたものではないですが、なんだかんだケミカルバイオロジーって楽しそうだなぁと言う漠然とした理由で意識していました。同時に、教養学部も興味がありました。冒頭で記述したようにこれと言った得意科目がない私にとって、どれが得意でなくても受け入れてもらえそうな、そして分野横断的に色々学べそうな教養学部は非常に魅力的でした。この2つに結局最終的に絞られていました。

 

最終的に薬学部に軍配が上がるわけですが、そこには様々な理由がありました。自戒も含めて素直に書こうと思います。

平均点問題

これはとても大きかったですね。言い方が分かりにくいですが、決して高いところに行きたかったという意味では無いです。こんなこと言うと刺されてしまいかねないのですが、近年の底点減少の傾向も相まって薬学部の底点がそんなとても高いとは思ってはおらず、むしろ統合自然科学科の底点が低かった(当時はほぼ底割れ学科だった)のがめちゃくちゃ気になっていました。すなわち、「高いところに行ったほうがいい」と言う論理は進振りにおいて通用するとはとても思っていませんでしたが、「低いところに行くのは怖い」と言う論理が自分の中で存在しました。これはとても恥ずかしい話で…というか本当に恥ずかしい話でしかないんですよね、これ。そんな漠然とした恐怖で学科を敬遠するのは非常にもったいないことでした。今となっては、正直底点が高かろうが低かろうが結局私がそこで何をするかの問題でしかないと言う気がしています。自分が努力できなくなることを周りのせいにするようじゃ進振り以前のお話ですしね。

将来性問題

これも結構大きかったです。教養学部は色々学べてとても楽しそうなのですが、器用貧乏になる恐怖があったんですよね。前期課程生の非専門的な現状に対するなんともいえない不満や、早く自分も専門を見つけてスペシャリストになりたいと言った矮小で驕傲な願望がありました。 何者になるのかわからない恐怖が大学4年間も続くことが怖かったと言うのもあります。私の中では大学生は4年生になるにつれてどんどん専門性が高くなり、メキメキと自慢の分野が身についていくと言う幻想がありました。約3年半も大学で過ごしてようやく思いましたが、似たような分野なら学部レベルで学ぶことに大した差はきっとありません。と言うか、学部レベルで学べることなら別に自分でも適当に教科書買えば学べることを知りました。じゃあどんな差があるかといえば、個人的にはやはり研究室の研究内容的な差、学問的な選好、そして学生の勉強時間に対する自由度(必修が多すぎる、他学部履修を認める…etc.)などが該当するのかな、と思います。

あんま変わんなくね問題

進学センターで話を聞いたときに、「薬学部は研究室が多岐にわたり、およそケミカルバイオロジーに該当するものなら大体やっている」と言われました。これが決め手でした。ケミカルバイオロジーに興味があった私としては、それに関して大体やってるならまずハズレがないだろうと言う安心感が手に入り、そうなったら前者の問題などで薬学部に気持ちが傾いていた私は安心して第一志望に登録しました。

 

悩むよね、進振り

振り返れば私みたいに「これだ!」と言う強く興味のある分野のない人、乃至は、あるけど複数ある人なんかは、どうしたって進振り後に自分の切った選択肢に関していくらでも妄想してしまうんじゃないでしょうか。考えると当たり前の話で、悩めば悩むほどもう一方の選択肢を選んだ自分の姿もはっきり想像できてしまいそうです。そう言うものってやっぱり「仕方ないんだなぁ」と割り切るのはなかなか難しいですよね。薬学部は楽しいですが、他も楽しいんじゃないだろうかと思うことは決してネガティブな感情ではないでしょう、いやわかんないですけどね。綺麗事を言って気持ち良くなっちゃうのはあまり好みではないって言うチャチな矜恃のせいでいい話にしてオチをつけられませんが、多分悩んだ末の選択なんてこんなもんです。そろそろ開き直れる日が僕にも来るでしょう。

 

住めば都

ごちゃごちゃ考えているうちに進振りから1年も経つと、結局自分が積み重ねてきた1年の勉強に愛着が出てきました。なんだかんだ来てよかったなぁと思えるようになってるんですよね。やっぱり住めば都なんだなぁって言う落ちで、落としておきましょう。私なんかにできることはほとんどないでしょうが、何か進振りで力になれることがありそうでしたらあればいつでもDMしてください。それでは、みなさんが納得のいく進振りを行えることを祈っています。